2026年5月ギリシャ世界大会出場

『行くぜ、仙台。ーArcheー』

@ギリシャ

2026年5月8日~5月11日にギリシャのコリントスで開催された、FLL Open International Championship Greece に、Crefus仙台校に通う中高生10名で構成されたチーム『行くぜ、仙台。ーArcheー』が日本代表として出場しました。Crefus仙台校からは、昨年の南アフリカに続きて2年連続の世界大会出場となりました。

ロボット競技で使用するチームのロボット(ハード)とプログラミング(ソフト)を、5分間のプレゼンテーションとその後の5分間の質疑応答で紹介するのが、FLL Challengeにおける Robot Design です。ロボットのメカニズム、耐久性、プログラミングの効率や安定性、個々のミッション攻略における戦術やロボット競技全体の戦略、活動のプロセス等が審査対象となるこの部門で、2位を受賞しました。 Robot Design 部門での上位入賞は、昨年南アフリカで開催された世界大会に続き2年連続となり、この分野における確かな実力を世界に示す結果となりました。

ロボット競技

2分30秒の間に獲得した点数を競い合うロボット競技は全部で3ラウンド行います。その中で一番得点が高いラウンドが、ロボット競技の点数になります。フィールドの置かれている台の高さが日本とは違ったり、このギリシャ大会独自のルールがあったりと、現地の環境に合わせて調整しなければならないこともあります。
今回特に気を使ったのは、ロボットの輸送です。トップレベルのロボットは、細かなズレが命取りとなります。日本からギリシャまでロボットを運ぶ際に、壊れたりしないように、全国大会後にロボットをすべてより堅牢に・よりコンパクトに作り直しました。
ロボット競技の結果は、全体の6位/56チーム でした。小さなミスが所々あり、目指していた得点には届かず悔しさも残りましたが、今できる最善を尽くせたのではないかと思っています。

プレゼンテーション

プレゼンテーションセッションは各チーム30分で行われました。約10カ月の期間、このチームで取り組んできたイノベーションプロジェクトとロボットデザインについて、限られた時間内で如何に審査員に伝えるか、内容だけはなく、そこにつぎ込んだチームの情熱やこだわり、苦労や喜びのすべてを注ぎ込んだ渾身のプレゼンテーションでした。
もちろん、スライドもセリフも全て英語です。通訳の方の指導の下、大会前から練習を重ねてきました。メンバーの中にはバイリンガルや留学経験者はいませんでしたが、練習の成果もあり、自分たちのプレゼンが海外の審査員にしっかりと伝わったことは、メンバーにとってとても自信につながったようです。
セッションの最後に、『君たちの今シーズンのここまでの活動に、心からの敬意を表します』という審査員からのメッセージをいただき、審査セッション後のメンバーたちの表情は、とても晴れやかでした。

大会スナップ

FLLの世界大会では、競技の他に参加チーム同士の国際交流が盛んにおこなわれます。参加チームにはピットエリアが与えられ、チームはピットを飾り、各々の国の文化や習慣を共有し、新しい発見や出会いを分かち合います。そして英語でのコミュニケーションを通して新しい世界の扉を開くきっかけとなるのが、FLLの世界大会の素晴らしいところです。

その他スナップ(観光など)

せっかくギリシャに行くので、観光も満喫しました。誰もが知るパルテノン神殿やエーゲ海を見に行ったり、ギリシャ料理も楽しみました。苦楽を共にしてきたメンバーと一緒に海外に行くことは、修学旅行のようでもあり、観光もまた忘れられない思い出です。

チームメンバーの声

10か月以上にわたる今シーズンの活動と、その集大成となったギリシャ世界大会への遠征を通して、メンバーは何を学び、感じ、成しえたのか?大会終了後にレポートとして提出されたメンバーの声の一部を、抜粋してご紹介します。

4年間の挑戦を終えて(高校1年生 Sさん)

私は4年前からこのFIRST LEGO LEAGUEという大会に参加しており、初めて参加した頃は、自分の実力が世界でどこまで通用するのか分からず、不安や緊張が大きかった。しかし、毎年参加を重ねる中で、多くの経験や学びを得ることができた。

特に印象に残っているのは、世界中の参加者との交流である。最初の頃は、英語で自分の考えを伝えることに苦手意識があり、積極的に話しかけることができなかった。しかし、参加を続ける中で、「完璧な言葉」よりも「伝えようとする姿勢」が大切であることを学んだ。今回の大会では、自分から積極的に交流することができ、これまでの成長を実感した。また、世界レベルの技術や考え方に触れたことで、自分の視野を広げることができた。同じ競技や分野に取り組んでいても、国や環境によって考え方や取り組み方が異なることを知り、多様な価値観を学ぶ貴重な機会となった。さらに、高いレベルの参加者と関わる中で、自分に足りない部分や今後伸ばすべき課題についても考えることができた。

4年間を通して特に学んだことは、継続することの大切さである。思うような結果が出なかったことや、苦しいと感じた場面もあったが、加を続けたことで、自分自身の成長につなげることができた。また、挑戦することによって新しい経験や出会いを得られることを実感した。そして、やってよかったと感じていることは、自分から積極的に行動したことである。交流や挑戦を避けずに取り組んだことで、多くの人と関わり、自分の考え方を広げることができた。この経験は、大会だけでなく、今後の学校生活や将来にも活かしていきたいと思う。

これからFLLへ挑戦する皆さんへ(高校1年生 Nさん)

FLLにおいて、エンジニアはもちろん、プレゼンの練習ではチームメンバーとの掛け合いや、協力プレーが重要となっています。また、チームメンバーと常に相談したり、意見を出し合うことで自分の考えや、スキルを深めることにも繋げることができます。また、チームメンバーと協力して作り上げた、ロボットやプロジェクトが審査員にいい反応を貰えたりした時には、とても嬉しい気持ちになるでしょう。また、時にはチームメンバーに頼ることも必要です。自分一人でずっと抱え込むより、チームメンバーに相談したり、頼ったりすることで、助けてもらえるだけでなく、自分にはなかった新しい視点を得ることができたり、チームメンバーとの仲を深めることにもつながります。きっと、自分が深く悩むよりも問題が早く解決し、より良いものが出来上がるでしょう。わたしは、FLLにおいて、人が関わった回数だけ良いものが出来上がると信じています。

FLLは大会です。しかし、大会は大会でもただ競うだけではなくて、他チームとの交流なども魅力の一つだと思っています。ロボットが成功した時でも、開会式でも、閉会式でも、交流でもプレゼンでも、「今日だけは自分達が主役だ!全力で楽しむぞ!」という心をもてば、きっと成功した時、とてつもない達成感があるでしょう。
また、その点で言えば、楽しむ心というよりかは、全力で取り組む心を忘れないという方が正しいかもしれません。
全力で自分がやれることに取り組めば、それが成功した時に、自分に「これやっててよかったな〜」という心が芽生えてきます。
FLLは大会ではあります。しかし、結果はどうであれ、自分がどれだけ全力で取り組み、楽しむことができたかが一番の鍵になるのかなと思います。そして、その全力で取り組んだという経験こそが、気づきにくいとは思いますが、あなたの人生における(言い過ぎ?)最大の経験値へと変わると思います。

日々の活動を通して(高校2年生 Rさん)

日々の活動で楽しかったことは、自分のロボットがうまく動いたことや、システムなどを自分の手で完成させることです。
また、よかったことは、そのような経験を通して自分の技術や能力を磨くことができたことです。
ロボットでは、私は主にプログラムを担当していました。FLLではミッションがとても難しく、クレファスカップやWROよりもはるかに高度なプログラム技術が必要になります。最初のシーズンでは、自分のプログラム技術が足りず、困難に感じることもありました。しかし、FLLを続ける中で技術を向上させ、複雑なプログラムも作れるようになりました。

また、最終シーズンでは「ホークアイシステム」を作成しました。このシステムは、ロボットの軌道を記録・保存し、動きを比較できるものです。このシステムはPythonという専門的なプログラミング言語を使って一から作りました。Pythonは難しく、開発はとても大変でしたが、自分のプログラム技術を駆使して完成させることができました。実際にロボットの調整にも多く活用してもらい、大きなやりがいを感じました。

世界大会で楽しかったこと(高校2年生 Cさん)

FLLで最も心に残っているのは、世界大会で海外の人と交流したことです。今回の大会で、私は非常に多くの人と関わり、友達になることができました。交流の中で、その国ならではのお菓子や食べ物をもらう機会があったのですが、中には「ドッキリ」として、日本では考えられないような味のものを渡されることもありました。しかし、それすらも良い思い出です。チームメンバーや海外の参加者と一緒に食べてはみんなで笑い合いました。
こうした国境を越えた温かい空気感や、日本とは違うフレンドリーな距離感を肌で感じられたことが、何よりも楽しかったです。

これからFLLに挑戦する皆さんに一番伝えたいのは、「失敗を恐れずに、自分たちの限界を決めないでほしい」ということです。
大会に向けて活動をしていく中で、「これで通用するのかな」と不安になることがあるかもしれません。でも、遠慮は一切いりません。自分たちが面白いと思うアイデアを信じて、出せる限りの最高パフォーマンスで本番に臨んでください。
そして何より、チームメンバーと全力で楽しみ、協力しながら活動することを忘れないでください。時には意見がぶつかることもあるかもしれませんが、仲間と共に試行錯誤を繰り返すプロセスそのものが、大会の結果以上に価値のある経験になります。
ぜひ、仲間と一緒に世界大会の舞台を目指してみてください!

3年間FLLに参加してみて(高校1年生 Sさん)

FLLをやってみて楽しかったことは、同じ志を持つ者が集まって活動をしているのが自分にとっては新鮮で楽しかったと思います。自分は運動部に所属したことがなく、皆で協力するということが日常的ではなかったので、この三年間で、全員で同じ目標に向かい続けることができて良かったのかな、と思います。
また、今シーズンの活動が終わって思ったことですが、忙しいことは嬉しいことなのかな、と思いました。(最近気付いたことなので、はっきりと言語化できているか怪しいですが)
FLLの活動含め忙しい時間も、自分の成長につながる有意義な時間だったと感じています。また、FLLを通じて、忙しくても意外と何とかなることが分かったため、これからは自分から様々なことに挑戦し、経験を増やしていきたいと思うようになりました。もっと、やれる事・やれない事、やりたい事・やりたくない事に挑戦して行きたいと思いました。

これからFLLに挑戦する人に伝えたいことは、人に物事を伝えるのは難しいということです。FLLのプレゼンテーションが一番分かりやすいですが、自分たちが何ヶ月も思考してきた事を5分にまとめて、かつ相手に完全に伝えるという事はかなりハードルが高いです。ので、日々のコミュニケーションから相手に分かりやすく伝えることを意識したり、コミュニケーションの練習として親に活動の状況を伝えてみたりすると良いと思います。
また、これまでの進捗・進歩を定期的に言語化するのも効果的だと考えます。プレゼンとしてまとめるときに役立つのもそうですが、物事に行き詰まったときに「何がどうしてダメなのか」をまとめておくだけでも解決策の浮かびやすさが違うと思います。

世界大会を終えて(高校2年生 Sさん)

正直、FLLをやったことで人生に何かあるかは五分五分だと思う。「FLLでしかできない体験」というのは、思っているより少ない。
あとFLLは1サイクルが長い。それでも、何かに熱中して取り組めるというのは恵まれたことだと思う。熱中するということは、自分だけではできないことだ。周りの人たちの何かしらの努力がなければ、やりたいことを思いっきりやることはできない。
そして結果がどうあれ、何かに一所懸命に取り組んだ経験は多くの場合、人生の役に立つ。

別にFLLじゃなくてもいいと思うが、そういう体験はできるときにやっておいた方が良いと私は思う。そしてFLLは多くの場合、大人も夢中になって活動することが多いので、子供はその真剣さに答えようと、自然と引き込まれていく。FLLはそういう不思議な力を持った競技なのだ。ただ、熱中するあまり他のことが疎かになるのはよろしくない。これから一年、暇であることが確認できてから参加の決意を固めても良いだろう。別にFLLは逃げやしない。

最後に、一年戦ってくれたチームメイトとメンター陣、保護者の方々、その他大会の運営に関わった方々だけでなく、私のロボット競技人生に少なからぬ影響を与えて下さったすべての方々に感謝を述べて、筆を置きたいと思う。
いつまで経っても未熟者の私で、散々ご迷惑もおかけしましたが、それでも支えてくださり、本当にありがとうございました。

FLLに挑戦して気付いたこと(高校1年生 Kさん)

FLLをやってみて自分が一番変わったと思えたことは、まだまだ足りないけど計画を立てる力が身についたことです。今までの私は、例えば、やりたい勉強からダラダラやったりみたいな無計画で流れるままにいろいろこなす人生でした。
自分はFLLの主にロボットを担当して、六軸とかそのアタッチメントを作ったりとか難しいことにたくさん挑戦して、すぐに作る実力もないから時間も足りないみたいな感じで結構きつかったです。そして時間が足りない、実力が足りないからこそ全体の見通しを立てる時間を作るのが大切なんだと気づきました。そして、その見通しを立てるのがうまい人がいろいろできる人なんだと同時に思いました。

今回のFLLで一番楽しかったのは、全国前長期休みの戦いです。世界大会もすごくフィーバーしてたけど結局は、心身ともにボロボロにしながらアタッチメントを作ってた時が挑戦をすることが好きな自分にとって一番楽しめたし、前述したことも一番感じられてだいぶ思い出に残ってます。

これからFLLに挑戦する人に向けて、周りの人からたくさんのことを盗んで吸収して欲しいと思います。別にチーム内で競ってるわけではないけど、FLLに集まるような人は自分より優れている部分がある人ばっかでした。特に私みたいにプライドが高い人だと自分と比較しちゃって自分の出来なさに打ちひしがれる時もあります。
でも、逆に言えば自分を進化させるチャンスでもあるから、自分のプライドを一回しまって、すごさを受け入れるとさらにより良い自分に生まれ変わることができます。だからとにかくFLLは自分の世界を広げるのに役立つと思います。

FLL初挑戦を振り返って(中学2年生 Mさん)

FLL Challenge UNEARTHEDのシーズン が先日終わり、このメンバーでの挑戦も幕を閉じました。今振り返ると、活動開始から大会終了まで、感謝と驚きの連続でした。
チームの中で技術も経験も未熟な私が、世界大会までいけたのは間違いなくメンバーのおかげです。活動の中で行き詰ることは何度もありました。そして、そのたびに改良を重ね、解決策を見つけようとする皆さんの姿もありました。
最終的に、六軸やホークアイ、アカシックレコードのどれもが、実用的で高度なものになっていて、改めてメンバーの技術力や粘り強さを目の当たりにしました。そんな皆さんと活動できて、心から感謝を感じています。本当にありがとうございました。

初めての世界大会は驚きの連続でした。他国のチームの文化や考え方を知り、自分の住んでいる世界がすべてじゃないということを実感しました。また、大会の前後にアテネを回ったことも忘れられない思い出です。日本にいたら考えられなかったような貧富の差や治安の感覚、そして、法律の違いやチップ文化。大会だけでなく、こうした日常の差を感じたことで私にとっての当たり前は世界にとっての当たり前ではなく、世界は本当に広くて多様だと痛感しました。

チームとして掲げていた最終的な目標には届かず、悔しさが残る気持ちもあります。しかし世界という大舞台で、ロボットデザイン賞をいただいたことは、有意義で得難いものです。
このような刺激的な機会を頂けたことに感謝し、この気持ちを、新しい挑戦にもつなげていきます!

I’m grateful for your support.

このチームがこれまで活動を続けてこれたのも、世界大会に参加することが出来たのも、メンバーの保護者の皆様のご理解と支えがあってこそです。こころから感謝します。

2026年5月11日 アテネ市街のレストランにて大会への出場をサポートしてくれたチームの保護者の皆様と